静的価値と動的価値
輝の会は不良債権問題等、日本及び世界の金融経済問題を解決しました。
静的価値と動的価値

 経済的な価値(資産)を静的価値と動的価値の2種類に分けることにします。金融・経済の本質を正確に理解するためです。

  静的価値  ・・ 資産自体に利用価値がある場合、その資産を静的価値と呼びます。
            商品や建物等が該当します。
  動的価値  ・・ 資産自体に利用価値が無く、他に価値の源泉がある場合、その資産
            を動的価値と呼びます。貨幣が該当します。

 経済取引は静的価値と動的価値の交換という形で行われます。
 静的価値と動的価値の経済的価値は同時に発生します。
 経済取引対象外の静的価値の経済的価値を想定することには意味がありません。また、取引対象となる静的価値のない動的価値に経済的価値を認めることはできません。
 以上から、静的価値と動的価値の経済的な価値は必ず同時に発生することになります。
 静的価値と動的価値が1対1に対応する。これが経済の根本原理です。
 静的価値の経済的価値は取引対象の動的価値になります。動的価値の経済的価値は取引対象の静的価値になります。経済的価値とは経済取引により受領できる価値のことなのです。ですから、静的価値(動的価値)の経済的価値は取引対象の動的価値(静的価値)になるのです。

 現在の金融、経済理論では静的価値と動的価値が同等の価値として扱われていますが、動的価値は他者保有の静的価値にその価値の源泉があるという意味で、静的価値とは本質的に異なります。

 株式は静的価値と動的価値の混合物のような存在です。会社自体に価値があり(静的価値)、更に流動性(貨幣と交換可能→貨幣と同等の価値→動的価値)が付与されているためです。

 本文では株式について記載していますが、全て公開株式を対象としています。非公開株式は対象としていません。

無期限の所有は成立しない

 所有について考えます。所有とは、他者との交換を前提にした概念です。他者との交換が無い世界には、所有という概念も発生しません。
 他者との交換には貨幣を使います。貨幣は有限期間の価値しか保有できません。(外国為替理論の再構築 ご参照)
 以上から、所有という概念は有限期間でしか成立しないことになります。無期限の所有という概念は成立しないのです。(無期限の所有物の価値は、有限期間では金額∞になります)

 以上の考察から、所有期限が無期限となる土地や金の所有という概念は成立しないことが理解できます。現在の経済制度では、土地や金の取引が当然のように行われていますが、理論的に矛盾しているのです。
 土地や金の取引を行う場合には、所有期間(有限期間)とセットで行う必要があります。所有期間を限定することにより、土地や金の取引を貨幣で行うことが可能となるのです。

現在の貨幣制度は将来価値の事前計上

 現在の貨幣制度では、経済取引時以外にも貨幣には価値があるとされています。貨幣は過去の経済取引実績から将来の経済取引規模を想定して、事前に経済価値を手元に保管する制度だと考えることができます。貨幣が価値を発揮するタイミングは将来の異なる時点なのですが、全て同一の貨幣として扱われているのです。

 貨幣はフラクタル構造です。しかし、現在の制度では、将来発生する貨幣価値が同一時点で存在しているため、貨幣の性質の正確な理解が困難になっています。

(2008.10.23 午後11時 記載)
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