フラクタル経済理論の特徴
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フラクタル経済理論の特徴

 (従来の経済理論)
 貨幣総額を1とします。n人で社会が構成されていると仮定します。この場合、1人当たり 1/n の貨幣を保有していることになります。

 貨幣を全て使用した時の貨幣総額は
 1 + 1 = 2

 となります。初めに所有した貨幣1と、使用した貨幣(経済取引額)を合わせて貨幣総額が算出されます。
 時間tにおける貨幣総額 H(t )は、
 H(t ) = 1 + t/T

 となります。(Tは全員が一通り貨幣を使用するまでの周期)
 動的貨幣のフラクタルによる重ね合わせ(循環構造)が考慮されていないため、貨幣総額が時間tの1次式になります。
 この考え方では貧富の格差があっても経済成長には何の影響も与えないことになります。使った貨幣分だけ貨幣総額(経済的価値)は増えます。

 経済は年1%成長等、時間に対して指数関数的に成長するのが一般的です。しかし、H(t )では経済は時間に対する1次式になっており、時間の経過と共に成長率は低下することになります。
 この計算式では経済が指数関数的に拡大することを説明できません。これは従来の経済理論に欠陥があることを意味しているのです。
 また、従来の経済理論では取引に使用する貨幣と使用しない貨幣の価値は同等です。 しかし、実際にはフラクタル構造による重ね合わせが発生するため、取引に使用する貨幣は時間の経過と共に金額が大きくなります。この性質が考慮されていない点も従来の経済理論の欠陥なのです。

 実際には貨幣は
 Y(t) = exp ( t/T )

 という形で増加します。Y(t)と H(t )の差をS(t )とすれば、
 S(t ) = Y(t)− H(t )    
      = exp ( t/T ) − 1 − t/T
 となります。t = T とすると、

 S(T ) = e −2 ( = 0.71・・)

 T = 0 で一致していた貨幣総額が t=T ではt=0 における貨幣総額の0.71倍もの差が生じることになります。
 フラクタルを考慮する場合、重ね合わせが効果的に行われる方が増加する価値が大きいことになります。
 最も効果的に重ね合わせが行われるのは全ての人が平等に貨幣を保有する状態(貧富の格差の無い状態)なのです。(証明は後述)

 実際に重ね合わせが行われているのに、この性質が理論化されていなかったため、様々な弊害が発生しています。

 (例:将来CF(キャッシュフローの現在価値算出)
 将来CFにDF(ディスカウントファクター・・金利の逆数)を掛けるのが一般的な算出方法です。金利による貨幣増加を考慮しています。しかし、Y(t)による貨幣増加(フラクタルによる重ね合わせ効果)を考慮していません。
 その結果、将来CFの現在価値が過大に算出されています。

 (現在価値過大算出の例: 株、国債、証券化商品、デリバティブ)
 好景気時に取引が活発になります。時間の経過と共に将来CFの現在価値が過剰になります(Y(t)を考慮していないため)。これは金融・経済全体の破壊要因となります。

 これらの商品では貨幣総額1の使用による将来CFの現在価値を ( e −1 ) として計上していることになります。(図43)
 実際の現在価値は1です。ですから( e −2 )( = 0.71・・) の過剰が発生します。これは本来無いはずの現在価値を有るとしている状態なのです。
 現在の制度では、この過剰な現在価値を正しい現在価値と勘違いし、金融商品の形で売買しています。これは本来無いはずの価値の売買なのです。ですから、将来CFを売買する金融商品の残高は全てバブルなのです。これが経済破壊(返済不能債務)発生の根本要因なのです。

 貨幣総額1の使用による経済取引総額は( e ―1 )になります。この取引総額の現在価値を現在の金融制度では( e ―1 )としています。(図43)
 しかし、これは貨幣1に重ね合わせが発生した結果、( e ―1 )になった点を見落としているのです。将来CFの現在価値は当然1なのです。

 動的貨幣価値は時間軸方向にしか発生しません。経済的価値の重ね合わせが動的貨幣価値の源泉です。これは時間の経過により経済取引という形で発生します。 これに垂直な方向の動的貨幣価値は発生しません。(ある1時点で複数の経済取引が発生することはありません)

 フラクタルでは、経済的価値の重ね合わせという形で取引が行われます。全ての取引は、他の取引にその価値が重ねられているのです。

 将来CFもこの重ね合わせの結果として発生します。ですから将来CFと取引に用いられない貨幣(静的貨幣)はそもそも別物なのです。
 Y(t)は動的貨幣の増加則です。(静的貨幣は対象外です)
 貨幣1の使用により将来CF ( e ―1 )が発生する理由は、動的貨幣の価値が重ね合わせられるためです(複数回使用される貨幣があるということ)。この重ね合わせには時間の経過が必要となります。
 この将来CFの現在価値を算出する場合、時間の経過が無くなるため、動的貨幣の重ね合わせの効果を除去する必要があります。これが将来CFの現在価値算出時にY(−t)を掛ける理由なのです。
(2009.8.14 午後10時 記載)
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