フラクタルによる動的貨幣総額算出
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フラクタルによる動的貨幣総額算出

 動的貨幣は経済取引に使用され続けることによりフラクタル構造になります。(企業価値の重ね合わせによりフラクタルになります)。

 長期間(無限期間)の存続が認められているため、時間経過と共に経済取引が行われ、企業価値のフラクタルによる重ね合わせが発生し、価値(静的価値・動的価値)の共有化が実現します。その結果、動的貨幣総額はe倍になります(1周の重ね合わせの場合)。n周の場合、e^n倍になります。 ( ^nはn乗の意味 )
 一通りの重ね合わせの周期を T とします。経過時間を t とすると、動的貨幣総額は以下の計算式 Y( t ) で算出することが可能です。

 Y( t ) = exp ( t /T )

 ・ Y ( 0 ) = 1 とする。 exp ( t /T ) は e の ( t /T ) 乗の意味.
 ・ Y ( t ) は時間t における動的貨幣総額。

 Y( t ) は e−フラクタル による動的貨幣総額算出の基本計算式となります。
 本書ではこれを Y( t ) と記載することにします。

 動的貨幣総額は、経済取引総額と考えることができます(動的貨幣は取引の瞬間にしか発生しません)。

 Y(t)は t までに行われた経済取引の合計値ということになります。
 Y(t)は時間の経過と共に指数関数的に大きくなります。これは経済が時間の経過と共に指数関数的に拡大することを意味しています。

 動的貨幣はY(t)で示す内包構造(取引の連鎖)のどこかに必ず計上されます。Y( t ) は動的貨幣の構造を時間との関連で示す関数です。
 動的貨幣価値は時間軸方向に発生します(将来発生します)。
 現在の金融経済制度では、静的貨幣と動的貨幣が混在しているため、貨幣の正しい構造の把握が困難なのです。

 動的貨幣総額が時間の経過と共に増大するということは、将来CFを現在価値に換算する場合には逆の計算を行う必要があることを意味します。
 現在価値は今時点の価値です。将来CF発生までの経過時間がなくなるため、動的貨幣の増加(価値の重ね合わせ)が起こりません。ですから将来CFの現在価値を算出する場合、Y(−t)を将来CFに掛ける必要があるのです。( t はCF発生までの時間 )

 現在の金融制度では、現在価値算出時にこの点が考慮されていないため、現在価値が過大に算出されています。貨幣のフラクタル構造による増加を理論化できていなかったため、将来CFの現在価値を正しく算出できていなかったのです。時間を可視化することによる貨幣構造の解析が十分に出来ていなかったのです。

 各種証券は将来CFの現在価値を元に価値が算定されています。この現在価値は算出過程で Y(−t)を掛けられていないため、値が大きくなっています。これが好景気時の過剰利益や不景気時の過剰損失の原因なのです。 バブルとは 将来CFの現在価値算出時の Y(−t)の考慮もれにより発生する現象なのです。

将来キャッシュフローは現在貨幣の別の見方

 将来CF(キャッシュフロー)の現在価値算出方法について整理します。

1.動的貨幣の回転構造(フラクタル構造)の影響除去  
 動的貨幣のフラクタル構造により、将来CFはY(t)で増加を続けます。動的貨幣の重ね合わせ発生するため、これを考慮しない場合に比べて、将来CFが増大します。よって、将来CFの現在価値を算出する場合には、Y(t)による貨幣増加の影響を除去する必要があります。
 動的貨幣の重ね合わせには時間の経過が必要です。将来CFの現在価値を算出する場合には時間の経過が無くなるため、動的貨幣の重ね合わせの効果を除去する必要があるのです。

2.金利の影響除去  
 金利により、現在貨幣は増加します。金利は静的貨幣総額の変化率です。動的貨幣は金利適用の対象外です。

 現在の金融・経済制度では動的貨幣と静的貨幣が共に使用されています。ですから1、2両方の影響で将来CFが増加します。
 この将来CFの現在価値を算出するためには、将来CFから1、2の影響を除去する必要があります。金利の逆数(ディスカウントファクター(DF))を将来CFに乗ずることにより、金利の影響を除去することが可能です。
 また、フラクタルによる貨幣増加の逆数Y(−t)を乗ずることにより、フラクタルによる動的貨幣増加の影響を除去することが可能です。

 現在の金融・経済制度では、現在価値算出時に金利の影響(2)の除去のみを行っており、フラクタルによる貨幣増加の影響(1)の除去を行っていません。これがバブル(将来CFの現在価値の過大な算出による過剰な証券の発行)の根本的な原因なのです。

 (1)の影響の除去を行うと、将来CFの現在価値は現在誰かが保有している貨幣になります。
 将来CFは現在貨幣を別の時間(将来)で見たものです。
 ですから、これを売買することは不可能なのです。将来CFと現在貨幣の交換(将来CF の売買)は禁止する必要があるのです。

 動的貨幣のフラクタル構造は、経済取引の連鎖により実現します。この連鎖を考慮すると、動的貨幣は同時に将来CFにもなっています。
 ですから、将来CFを現在価値に換算して売買することは、同一貨幣価値を現在の価値として多重計上することになるのです。

 将来CFというのは、将来CFであると同時に現在の貨幣でもあるのです。これを現在の貨幣と売買可能にするということは、他者が保有する貨幣を奪い取って売買することを意味します。
 ところが、実際には他者の貨幣を奪い取ることはできません。その結果、将来CFの売買は過剰貨幣の売買になるのです。これはバブル発生を意味するのです。

 時価会計は過剰資産の会計処理ということになります。よって廃止する必要があります。 将来CFを現在価値に換算する際、Y(−t)を掛けていれば現在の貨幣価値に収束します。よって、時価会計の処理対象は発生しないのです。

 将来CFを現在の価値として売買しているデリバティブ商品等は、全て貨幣価値の多重計上になっています。貨幣価値の多重計上なので、損益の多重計上にもなります。
 よって、これらのデリバティブ商品等は廃止する必要があります。デリバティブ商品の時価会計も廃止する必要があるのです。

(2009.8.14 午後10時 記載)
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