企業価値のフラクタル構造
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企業価値のフラクタル構造

 Aの経済的価値は、取引対象であるA、B、C ・・・ により成立しています。
 全体でn社とします。n→∞ にすると、取引対象のAの割合は0になるので、Aの取引対象にAを入れても計算結果に影響はありません。

 B以下(B、C、D ・・)の価値がAの価値として計上されることになります。Bの価値はAの価値としても計上されることになります。
・各企業は互いに価値を内包しあっている。
・価値の多重計上が発生している。
 (互いに他社の価値を自社の価値として計上しあっている)

 経済的価値は貨幣によりつながっています。
 (図34)Aの貨幣により、Aと各社がつながっています。Aの取引対象であるBの貨幣により、Bも各社とつながっています。

 このようなフラクタル(階層構造)が無限に続いているのです。 これは企業の静的価値のフラクタルと考えることができます。 静的価値をつなぐ役割を果たしているのが貨幣ですから、これは貨幣のフラクタル構造でもあるのです。
 (図35)A−B間だけで取引が行われる場合の静的価値−動的価値の連携を表しています。
・Aの動的価値−Bの静的価値
・Aの静的価値−Bの動的価値
 この2種類の経済取引で2社間の連携は実現されています。

 (図36)Aと全社の連携を表しています。
 全社中の各社(B、C、D、・・)も、それぞれ全社との連携関係にあります。

 1.Aの動的価値は他社の静的価値につながる
 2.Aの静的価値は他社の動的価値につながる

 2でAが受領する動的価値は、1の働きをすることになります。
 (他社の静的価値につながります)

 1、2を通じて、Aの静的価値、動的価値は共に他社の静的価値、動的価値と入れ替わることになります。
 Aというのは静的価値、動的価値の流れる場を示す名称のような働きを意味することになります。

 各企業は個社(1企業)としての働きと、そこにつながる全社の中の1社という2つの役割を同時に担っています。
 (図37)個社としてのAと全体の中のAを表しています。
 B以下の企業も同様に2つの役割を担っています。

 全社は個社Aの経済的価値の発生要因を意味しています。
 (Aの取引先がなければAの経済的価値は発生しません)
 Aの経済的価値には取引主体としての価値と、取引客体(全社中の1社)としての価値の2面があるのです。
 ・・Aの価値は、B以下(B、C、D ・・)の経済的価値(取引対象)にもなっているのです。

 フラクタルによる企業価値の算出方法を検討します。
 フラクタル構造による価値の重ね合わせは、経済取引により行われます。
 経済取引は、静的価値と動的価値の交換により行われます。
 全社分の静的価値合計を1とします。静的価値と動的価値は同時に発生します。よって全社分の動的価値の合計も1となります。
 以上から、全社分の静的価値と動的価値の合計は2になります。
 個社の静的価値、動的価値は共に1/n になります。(nは企業数)

 (図38)個社Aと全社の連携について考えます。
 Aの静的価値、動的価値は共に1/nとなります。
 Aの静的価値は全社の動的価値に内包されます。
 また、Aの動的価値は全社の静的価値に内包されます。
 この重ね合わせにより、

 静的価値合計 1 → 静的価値合計 1+ 動的価値 1/n
 動的価値合計 1 → 動的価値合計 1+ 静的価値 1/n

 になります。
 静的価値の全社分合計は 1 + 1/n になります。
 動的価値の全社分合計も 1 + 1/n になります。
 結局、静的価値、動的価値は重ね合わせにより、共に同じ値になります。
 (全社分1に個社分1/nを加えればいい) 

 静的価値と動的価値の交換によるモデルで企業価値を算出すると、計算が複雑になります。よって、以下では全社分の静的価値に個社の静的価値 1/nを重ね合わせることにより、企業価値(静的価値)を算出することにします。 (このように単純化しても結果は同じになります)

 フラクタルによる企業価値の算出方法を検討します。
 全社の(他社との取引対象になる)静的価値を1とします。
 1社当たりの静的価値は1/n になります。

 (図39)Aと他社の連携を表します。
 Aは全社中の各社に内包されます(経済取引により連携されます)。
 個社Aの価値1/n が他社に内包される価値としても計上されます。その結果、価値の合計は1 + 1/n になります。

 (図40)Bと全社の連携を表します。
 連携前の価値の合計は1 + 1/n です。このうち1/n 倍の(1 + 1/n)/n がBの価値となります。

 これが全社に内包される価値としても計上されます。これを考慮すると、価値の合計は
 (1 + 1/n)(1 + 1/n) になります。

 以下同様に考えます。n社全体の連携後の価値は
 (1 + 1/n)^n となります。 ( ^n はn乗の意味 )
 n→∞ にすると、値は e になります。

 企業価値の連携(フラクタル構造)により、企業価値の合計は個社の価値合計のe倍になるのです。
・全社間の一連の取引(1周)でe倍になります。
・2周するとe^2 倍になります。

 以上の考察から、e はフラクタル構造(無限数の構成要素からなるフラクタル)の基本となる数であることが理解できます。
 e がフラクタルを意味するという考え方は、著者が初めて発表する内容です。ですから、このフラクタル構造を e−フラクタル と命名することにします。

(2009.8.14 午後10時 記載)
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