過剰貨幣による経済混乱
輝の会は不良債権問題等、日本及び世界の金融経済問題を解決しました。
過剰貨幣による経済混乱

 貨幣価値は取引の瞬間に発生します(動的価値)。これ以外に貨幣価値ありとする現在の制度では、経済規模と貨幣総額が不一致となり、経済取引に使用しない貨幣が発生します。
 現在の貨幣制度は、将来発生する経済取引規模を事前に予想することにより成立しています(「現在の貨幣制度は将来価値の事前計上」ご参照)。予想通りに経済取引が行われない場合(貨幣が経済取引に円滑に使われない場合)、貨幣が手元等に滞留することになります。
 この貨幣は経済的価値の無い貨幣(取引対象となる静的価値の無い貨幣)です。
 本書ではこの経済的価値の無い貨幣を過剰貨幣と呼ぶことにします。
 過剰貨幣には経済的価値が無いため、増加すると貨幣価値の低下を招きます。偽札と同じような悪影響を経済全体に及ぼすことになるのです。

A.過剰貨幣の増加方法
   過剰貨幣は以下のようなルートで増加しています。(1〜4)

1. 高金利
   金利水準(貨幣総額変化率)が名目経済成長率より高い場合、貨幣総額が経済取引
   規模 より大きくなり、過剰貨幣が発生(増加)します。

2. 株価上昇
   株価が上昇すると、株の資産価値が大きくなります。これは貨幣と交換可能であるた
   め、 貨幣総額の増加を意味することになります。株は貨幣価値の2重計上であり、株
   の時価総額はそのまま過剰貨幣総額を意味します。株価上昇は過剰貨幣の増加を
   意味しているのです。

3. 証券化商品発行
   証券化商品の多くは貨幣価値の多重計上です(将来貨幣と現在貨幣の混同によ
   る)。 この時価総額はそのまま過剰貨幣総額を意味します(株の場合同様)。証券化
   商品の発行 は、過剰貨幣の発行(増加)を意味しているのです。

4. 外貨運用
   低金利の通貨(最近の円など)を調達して高金利の通貨で運用し、運用後に低金利
   通貨 と交換することにより、貨幣総額を増やすことが可能です。(キャリートレード等)
   名目経済成長率と金利水準一致の原則が明確になった現在、金利水準の将来予測
   は以前 より容易です。外国為替相場の将来予測が容易になったということです。こ
   れは、外貨運用時の外国為替相場変動リスクの減少を意味します。従って、外貨
   運用による貨幣総額の増加が極めて容易に行われていることになります。外貨運用
   により過剰貨幣が大量 に発生しているのです。

 過剰貨幣の増加方法1〜4は、金融・経済制度の矛盾を意味します。過剰貨幣は経済的価値(対応する静的価値)が無いため、増加すると信用不安につながります。偽札の大量発行と同様の悪影響を経済全体に与えるのです。

B.過剰貨幣による混乱
   過剰貨幣は次のような混乱を引き起こします。(1〜4)

1. 不良債権
   過剰貨幣は不良債権(実体経済より過大な債権・債務の発生)につながります。これ
   がさらに過剰になると、債務者(企業、地方、国、個人等)の破産につながります。
   社会 が破壊されてしまうのです。

2. 証券化によるリスク拡大
   証券化は将来貨幣と現在貨幣の回転による経済取引のリスク拡大につながります。
   信用 不安の拡大要因となるのです。

3. 物価高
   過剰貨幣が商品市場に流れると、物価の上昇につながります。最近の原油高が
   これに該当します。

4. 無労働者の貨幣受領
   過剰貨幣には経済的価値(取引対象の静的価値)が存在しません。これは、労働
   (静的価値の生産)無しで貨幣を受領する人がいることを意味します。働かないで
   貨幣を受領 し、社会的な立場を築いている人がいるのです。経済的な不公平が発生
   していることに なります。経済格差の原因にもなっています。ですから、無労働者が
   貨幣を受領しない 制度を確立する必要があるのです。

 これらの混乱は経済取引の連続性の阻害要因です。過剰貨幣は取引の連続性を阻害するため、経済的価値の減少要因なのです。過剰貨幣が増えるほど、社会全体は貧しくなるのです。
 過剰貨幣総額が増加するほど、これらの混乱の規模は大きくなります。ですから、過剰貨幣の増加を防止する必要があるのです。

 株式公開制度が廃止になり、企業による株の買戻しが進むと、運用先のない貨幣が大量に発生します。その結果、経済混乱が予想されます(過剰貨幣による混乱3)。
 企業による株の買戻しが無理な場合、企業に莫大な借金が発生することになります(過剰貨幣による混乱1)。

 本書で提案する「金融・経済の新制度」の導入により、これらの問題を全て解決することが可能です。

(2008.11.1 午後4時 記載)
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