経済的価値は取引の連続性として保存される
輝の会は不良債権問題等、日本及び世界の金融経済問題を解決しました。
経済的価値は取引の連続性として保存される

 現在では貨幣などの動的価値を保有すること(他者の静的価値と貨幣の交換を行わないこと)により経済的な価値が保存可能だと考えられていますが、これは理論的に矛盾しています。
 経済価値(静的価値、動的価値)は取引の連続性の中に保存されます。静態的な貨幣の中に保存されるわけではありません。

 経済的活動は連続的に行われます。この継続が新たな価値の源泉となります(将来発生する価値の源泉となります)。この連続性が遅くなると、経済発展が遅くなります(将来受け取る価値が減少します)。
 静的価値は、時間の経過と共に減少します(食料品の減少、機械等の減価償却、消耗品減少等)。尚、土地・金など、永続する価値は除きます。
 この減少よりも早いペースで価値を生産すれば、静的価値は増加することになります。
 静的価値の生産には、他者から受領する静的価値が必要です。この価値に労働力や自身が保有する価値を加えて、新たな静的価値が生産されるのです。
 経済取引規模の縮小は、他者から受領する静的価値が減少することを意味します。これは、次に生み出される経済的価値の減少につながります。
 逆に、消費が急拡大すると(経済取引規模が大きくなる過ぎると)、生産が追いつきません。
 以上から、静的価値の生産−消費を適度なペースで維持することが、経済発展に必要だということが分かります。
 静的価値の生産−消費に使われるのが、動的価値(貨幣)です。よって貨幣を適度なペースで使用することが、経済発展に必要ということになります。貨幣を保有する時間が長くなると、経済規模が縮小されるため、新たに生み出される静的価値が減少するのです。
 動的価値(貨幣)を保有する理由は、他者から静的価値を受領する権利を維持するためです。しかし、社会全体の静的価値が減少すれば、他者から受領する静的価値は減少します。

 以上から、貨幣の保有により経済的な価値(静的価値、動的価値)を保存することは不可能だということがご理解頂けると思います。

 資産運用は動的価値の保有期間を長くして、静的価値を受領する権利を大きくするという考え方ですが、理論的に矛盾しています。動的価値を用いて静的価値との交換を行わなければ、社会全体の静的価値は減少するのです。

 貨幣価値は取引の瞬間にのみ発生すると説明しました。この考え方と経済価値が取引の連続性の中に保存されるという事実には矛盾がありません。その結果、安定した経済運営が可能となります。(貨幣総額と経済的価値(静的価値)が常に一致します)

貨幣を使うことは労働である

 仕事の価値は、提供した時点で受領する(確定する)金額で決まると考えられていますが、これは正しくありません。
 仕事の価値、経済的な価値は取引の連続性の中に保存されます。この考え方をベースにして、仕事の価値がどのように決まるか検討します。

 AがBに仕事を提供する場合を考えます(図23)。この仕事の価値は、Bが生み出す仕事の価値という形で保存されることになります。Bが価値を生産する時間が長くなると、単位時間当たりにBが生産する仕事の価値は小さくなります。これは、Aの仕事の価値が小さくなることを意味しています。 Bの仕事の価値を大きくするには、でるだけ早くBの仕事を受領すればいいということになります。Bの仕事の受領者はB以外の人になります(Aを含みます)。

 よって、Aが仕事により受領した貨幣をできるだけ短時間で使うことが、Bの仕事の価値を高め、Aの仕事の価値を高めることにつながることが分かります。逆にAが仕事により受領した貨幣を長期間保有すると、Bの仕事の価値が小さくなり、Aの仕事の価値も小さくなってしまうのです。
 以上から、仕事の価値を高めるためには、仕事で得た貨幣をなるべく早く使う必要があるという結論が得られたことになります。

 貨幣を使うことにより仕事の価値が高まるということは、貨幣を使うことが労働(仕事の価値の生産)であるということを意味しています。

 資産運用は、「貨幣を使わずに増やす」という考え方ですが、これは「働かないで金儲けをする」という考え方なのです。このルールを撤廃しない限り、社会は本来の豊かさを取り戻すことができないのです。

供給者主義の導入

 仕事をするのは企業(供給者)だけの義務だと考えられていましたが、これは正しくありません。消費は労働です(仕事の価値を高めます)。消費者も仕事をしているのです。ということは、良い商品・サービスの供給を行う努力は企業だけの義務ではなく、消費者の義務でもあるということになります。
 消費者に供給者主義(良いサービスを提供してもらうための努力・態度)が求められるのです。顧客主義(企業が顧客のために良いサービスを提供するために努力すること)と供給者主義(企業が良いサービスを提供できるように消費者が努力すること)が共に必要なのです。消費は供給者と消費者が対等の立場で行うべきなのです。

 現在では顧客主義が強調されているため、消費者の立場が強くなりすぎています。これが経済取引の阻害要因となっています。(原油高による漁業関係者の操業停止等)。 経済価値は取引の連続性の中に保存されます。経済取引を円滑にするためには消費者も努力する必要があるのです。それが社会全体の経済価値増加につながり、消費者の豊かさにも直結するのです。

(2008.11.1 午後4時 記載)
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