マイナス金利の導入 〜日本再生の根本原理
輝の会は不良債権問題等、日本及び世界の金融経済問題を解決しました。
貸出金利と経済成長率の差による不良債権の発生状況
<国内総生産(名目)の成長率と、銀行貸出金利の比較>

年度 GDP
(10億円)
経済成長率
(%)
銀行貸出残高
(10億円)
貸出金利
(%)
金利差
(%)
損失額
(10億円)
1984 305,144 6.85 210,479 6.54 -0.30 -639
1985 324,290 6.27 237,170 6.27 -0.01 -20
1986 339,363 4.65 300,165 5.29 0.64 1,914
1987 355,522 4.76 337,784 4.92 0.16 536
1988 379,657 6.79 372,175 4.96 -1.83 -6,798
1989 406,477 7.06 412,407 6.43 -0.63 -2,612
1990 451,473 11.07 443,304 7.68 -3.39 -15,009
1991 474,993 5.21 462,644 6.50 1.29 5,979
1992 483,607 1.81 473,913 5.20 3.39 16,054
1993 489,891 0.89 479,977 4.18 3.29 15,807
1994 491,640 0.77 480,267 4.00 3.23 15,506
1995 504,038 2.52 486,356 2.71 0.19 911
1996 516,729 2.52 488,290 2.50 -0.02 -92
1997 521,153 0.86 493,023 2.37 1.52 7,483
1998 514,418 -1.29 488,820 2.22 3.52 17,184
1999 510,687 -0.73 468,810 2.05 2.78 13,020
2000 515,478 0.94 463,916 2.05 1.11 5,145
2001 502,602 -2.50 448,223 1.88 4.37 19,609
損失額合計(1984〜1990) -22,628
損失額合計(1991〜2001) 116,604
*金利差は、(貸出金利−経済成長率) にて算出
*損失額は、銀行貸出残高と金利差の積にて算出
*計数は経済要覧平成15年版(内閣府経済社会総合研究所編)による
 銀行の貸出金利と名目経済成長率の差を表形式でまとめました。更にこれに銀行貸出残高を掛けて、金利差によりどれ位の債務者損失が発生したかを試算しました。
 すると驚いたことに、1991年〜2001年の11年間で、110兆円もの損失が発生していることになります。年平均で10兆円、GDPの2%程度の損失が発生していたことになります。これは、貸出金利が経済成長率に一致していたならば、債務者が払わなくて済んだ資金なのです。
 現在の不良債権問題の本質がどこにあるのか、この表で理解できるのではないでしょうか。
 経済成長率以上の貸出金利が、不良債権の新規発生が続く根本要因なのです。 経済成長率以上に経済価値は増えませんから、利息は払いようがないのです。ある特定の債務超過企業のことを言っているのではありません。日本の企業の平均値として、払うことができないのです。
 この超過利息を払う場合、何か別の資産を売却して、これを返済に充てなければなりません。1991年から、日本の企業はこれを続けていたことになります。しかし、10年以上続ければ、資産も底をつきます。となると、返済不可能ということになり、倒産してしまうのです。


 「金利はプラスでなければならない」という考え方には、何の理論的根拠もないのです。この前提条件で金利運営を行った結果、日本の企業全体に莫大な損失を発生させてしまったのです。そして、その責任を、金融の中核である大手金融機関に押し付けているのです。
 現在のように経済成長率を貸出金利が上回る状態が続く限り、不良債権の発生は止まりません。不良債権は「デフレ発生の法則」により、景気を後退させます。現在のプラス金利政策は、日本経済を破壊してしまうのです。
 2003年の1〜3月期も、名目経済成長率はマイナスのままです。2003年度の政府の経済見通しでも、名目経済成長率はマイナス0.2%となっています。
 マイナス成長で、貸出金利がプラスならば、必ず不良債権が発生するのですが、政府はこのことに気づいていなのです。2003年度の銀行貸出金利を1.8%とすれば、年間で8〜9兆円の不良債権が発生することになります。
(全てが表面化するとは限りません。潜在的に損失が発生するということです)
 つまり、政府はこの不良債権の発生を容認していることになるのです。にもかかわらず、実際に不良債権が発生すると、銀行の経営責任にしてしまうのです。恐ろしいと思いませんか。金融政策のミスを民間企業に押し付けているのです。
 このことが理解できたならば、政府は早急にマイナス金利導入のための法整備を開始するべきです。そうしないと、いつまでたっても日本経済を回復軌道に戻すことはできないのです。
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