マイナス金利の導入 〜日本再生の根本原理
輝の会は不良債権問題等、日本及び世界の金融経済問題を解決しました。
お金とは何か
 経済・金融理論を見直すためには、お金に対する考察から始めなければなりません。お金とは何なのでしょうか。
 本書ではお金のことを「貨幣」と呼ぶことにします。硬貨も紙幣も全て「貨幣」とします。
 貨幣の重要な役割は価値の交換機能です。物やサービスを購入する際に、対価として支払うのです。支払われた貨幣は、受け手の貨幣となります。このように、貨幣は物・サービスの購入者から、提供者に対して、その価値の分だけ支払われることになります。ですから、貨幣には交換された価値の大きさと方向を示す機能があるのです。貨幣の保有により方向を示し、金額で大きさを表しているのです。
 では、交換後の貨幣はどうなるのでしょうか。貨幣の価値は物・サービスとの交換が行われた時点で、初めて確定します。経済取引以前には、貨幣の価値は確定しません。ですから、交換後の貨幣の価値も、次の経済取引が行われるまで確定しないのです。


 「経済取引に使われていない貨幣は、金額を持ち得ない」


 ということです。経済取引が行われた時点で、貨幣はその取引額の分だけの価値を保有することになるのです。
 以上の考察から、価値の交換機能と保存機能を両立させるためには、


 「貨幣の価値を経済取引時にのみ発生させる」


 というルールを制定する必要があります。取引がない時には、貨幣の価値を無くしてしまうのです。
 従来の経済理論では、貨幣にはその金額分の価値があることになっています。貨幣所持者が、金額に応じた価値を保有しているのです。しかし、もし貨幣受領後に社会混乱等が生じ、経済取引が一切成立しないとしたらどうでしょうか。貨幣と交換できるものは何もないわけですから、貨幣には何の価値もないことになります。
 もし社会が安定し、貨幣で何かが購入できるならば、その購入が実現した瞬間に、その購入した物と同等の価値を、貨幣は取り戻すことができるのです。


 以上の考察から「貨幣そのものに価値がある」という従来の経済理論には欠陥が内在していることが分かります。貨幣の価値は持続しないのです。貨幣は経済取引が成立した瞬間に、その交換される物と同等の価値を保有することになるのです。経済取引が終了すれば、貨幣の価値は消滅します。この貨幣が次の経済取引に使われる時、再び貨幣は価値を取り戻します。これが貨幣の本質的な意味なのです。ですから、貨幣の保有は、


 「以前に経済取引を行い、貨幣の金額に相当するだけの価値を社会に提供した」


 という記録としての役割を果たしていることになります。 しかし、このように説明すると、


 「それじゃ何のために働いているのか分からん。給料をもらった瞬間にそれが消えてしまうなんて現実とかけ離れているのではないか。」


 と反発する人がいるかもしれません。
 ここではあくまで貨幣の本質的な意味を説明しているのです。給料はあくまで残っているのです。ただ、価値が実現していないだけです。価値が実現するのは、その給料を使って何かを購入したときです。その給料が何かの価値と交換されるとき、初めて給料の価値は実現するのです。よろしいでしょうか。
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