マイナス金利の導入 〜日本再生の根本原理
輝の会は不良債権問題等、日本及び世界の金融経済問題を解決しました。
経済理論の再構築
 本書のこれまでの説明で、従来の経済理論に欠陥があることは明白でしょう。金利をプラスに固定する考え方には、何ら合理的な根拠が存在しないのです。ただ、従来の経済制度がプラス金利を前提にしていたので、それを踏襲して理論構築を行っていたにすぎません。
 経済理論の最大の矛盾点は、市場原理(自由価格競争)とプラス金利(経済規模拡大)の2つの前提を同時に成立させようとしている点です。市場では価格競争により、販売力を競っています。当然価格は上下に変動します。平均価格が上昇すれば経済は拡大しますが、平均価格が下落すれば、当然経済は縮小します。
 一方、プラス金利は経済の拡大のみを前提にしており、経済の縮小は想定していません。ですから、この2つの前提条件は同時には成立しないのです。要するに、経済理論はスタート時点で矛盾しているのです。ですから、理論としては未完成なのです。この未完成な理論を基に経済運営を行っているため、経済危機なる状況が頻繁に発生してしまうのです。価格が大幅に下落して経済規模が縮小すると、プラス金利(経済規模拡大)の前提に反するため、経済理論の矛盾が露呈してしまうのです。
 マイナス金利を導入すれば、市場原理(自由価格競争)と金利(経済規模拡大・縮小どちらにも対応)に矛盾がなくなり、理論としての完成度は格段に向上するのです。ですから、マイナス金利の導入により、経済理論を再構築する必要があるのです。


 現在の経済理論の矛盾は以下の形で、経済の破壊に直結します。
 プラス金利で価格が大幅に下落すると、不良債権が発生します。不良債権は企業倒産等を引き起こし、経済規模を縮小させるため、さらに不良債権が増加します。このようにして、経済規模の縮小が続きます。いわゆるデフレスパイラルの発生です。しかし、貨幣はプラス金利で増加を続けます。
 この状態が続くと、貨幣総額と経済規模が大きく解離します。貨幣が実体経済よりもはるかに多くなるのです。すると、貨幣の信用度が低下します。信用がなくなると、高金利をつけなければ、国債による資金調達ができなくなります。国債が高金利になると、金利全体が大幅に上昇します。すると、物価も連動して急上昇します。いわゆるハイパーインフレーションの発生です。物価の急上昇により、経済規模は急拡大します。このようにして、貨幣総額と経済規模は結局一致します。しかし、物価急上昇過程は経済の破壊を意味します。経済の安定が損なわれることを意味するのです。ですから、このような物価の急上昇を起こしてはいけないのです。


 現在の経済理論はこのように経済が破壊される状況を想定しているのです。しかし、経済は我々の生活そのものです。決して壊してはいけません。ですから、我々はこの経済理論を基に経済運営をしてはいけないのです。修正しなければ、今の経済理論は実用に堪えないのです。
 不安定な経済状況が実現するのは、経済規模と貨幣総額が大きく解離して、貨幣の信用が失われたためです。この解離がなければ、貨幣の信用が失われることはないため、経済が不安定になることはないのです。そうすれば、安定した経済運営を継続することができるのです。
 最近日本国債の格付けが低下しているのも、経済規模に比べて過大な量の国債が発行されているためです。円の信用が下落しているのです。経済規模縮小時にプラス金利を継続すると、貨幣総額と経済規模に解離が生じるため、貨幣の信用が失われてしまうのです。
 マイナス金利を導入すれば、貨幣総額と経済規模は常に一致するため、貨幣の信用が失われることはありません。そうすれば、常に安定した経済運営を行うことが出来るのです。安定した経済は社会の安定につながります。


 以上の考察からも、マイナス金利の導入による経済制度の改正、及び経済理論の再構築は、我々にとって必須の課題だということがお分かりいただけると思います。
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