貨幣の構造
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貨幣の構造

貨幣には大別して2つの状態があります。

 

 上の線が貨幣、矢印は視線を表します。左は経済取引に使われている状態を意味します。右が貨幣を保有している状態です。貨幣の価値が実現するのは経済取引時ですが、無限小の時間なので、見ることは不可能です。それをaで表現しています。一方、保有貨幣は見ることが可能です。それをbで表現しています。
 貨幣のaとbの状態は、互いに直行する状態にあることが分かります。貨幣は回転体なのです。回転してa・b の両方の状態を実現することにより、貨幣の機能は実現しているのです。
 従来の経済・金融理論では、bの状態のみで貨幣に価値があると考えられていました。 しかし、aの状態が無ければ、貨幣の価値の根拠がありません。価値があるかどうか不明の物に価値があると定義することは無理なのです。貨幣の価値はa・b のセットで実現するのです。
 この回転が速くなると、経済規模が大きくなります。これがプラス金利の源泉です。オプション権は小さくなります。
  一方、回転が遅くなると経済が縮小します。この状態がマイナス金利を意味しているのです。オプション権は大きくなります。
通貨共存の必要条件

 複数の通貨圏(通貨により経済取引が行われている地域)の経済成長率が異なり、さらにその傾向が持続される場合、経済の安定的な発展は不可能になります。

 高い経済成長を続ける地域の通貨(Aとします)と、経済成長が低率の地域の通貨(Bとします)では、時間の経過と共に貨幣の保有期間(オプション権)の違いが拡大します。Aの保有期間が、より短くなるのです。  
 Aを売却してBを購入する場合、購入者は貨幣の保有期間のメリットを享受することができます。しかし、一方では貨幣の連続性を失うことになります。  
 貨幣の価値は、経済取引の瞬間に発生します。これが常時価値を保有するように見えるのは、経済取引の連続性が保証されているからです。この連続性が、貨幣制度を成立させるための必要条件なのです。  
 保有期間が極端に異なる通貨間では、この連続性が保証されなくなります。保有期間が長くなるということは、連続性が失われることを意味しているのです。  
 先程の例では、AとBの交換により、Aの貨幣の連続性が失われてしまうのです。貨幣制度成立の前提条件が失われてしまうのです。  
 以上から、各通貨の保有期間の変化率を一致させることが、通貨間の交換を成立させるための必要条件ということになります。
 世界各国間の経済取引を円滑に行うためには、各国で使用する貨幣の保有期間(回転数)の変化率を一致させる必要があります。この場合、各国の経済成長率は一致します。経済成長率が一致しないと、経済は安定しないのです。

 経済的な先進国と発展途上国の存在は、安定した経済発展の阻害要因ということになります。発展途上国の経済発展が、世界経済全体の安定・発展のために必要なのです。

(2007.5.27 午後3時 記載)
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